シュウメイギク

まもなく終わりを迎えるシュウメイギク
種が出来ますと、種には綿毛が生えていて
その綿毛が風に乗って種を新しい場所に運ぶようです
同じキンポウゲ科のセンニンソウも同じ仕組みです

シュウメイギクは中国からの帰化植物ですずいぶん古くから日本に入ってきたようです
多分寺院関係者が中国を訪れ
その帰りにシュウメイギクを持ち込んだようです
素敵な花でわび錆を感じさせる雰囲気が
寺院の庭に良く似合うのですね

以前は雑木林の陰に自生していましたが
今や絶滅状態、
崖の斜面から水が染み出すような環境に良く繁茂しています
実際栽培してみますと、なかなか旺盛な生育をして
あれよあれよという間に生育域を拡大してゆきます
中国では漢方薬にも使われているようですが
シュウメイギクは有毒植物ですので、ご注意ください

まもなく終わりです コスモスの花
ダリア

ダリアは夏にも咲きますが、今がダリアの一番美しい時期
ダリアはメキシコ原産のキク科球根植物です
そんなわけで、あまり寒さに強くありません
それかと言って真夏の暑さも嫌います
涼冷なやや乾燥した気候が大好きなのです

ダリアの生産が全国一番盛んなのが奈良県です
宇陀市などさんかんぶで切り花はじめ
鉢花や球根の生産が盛んにおこなわれています
ダリアは差し芽からも繁殖できますが
その差し芽苗も作られているそうです」

ダリアの歴史は古く、品種改良も重ねられ
今では数えきれない品種が作られた居ますが
大別して,高性、中性、矮性と別れます
鉢花で楽しむのでしたら、中性種あたりがいいでしょう
高さが数樹センチで収まります
日当たりのいいやや乾燥気味に育ててください
冬は寒さから球根を保護して保存してください

セイタカアワダチソウ
フウロウソウ

フウロウソウの可憐な花が咲いています
夏からずっと咲いているのですが
いま秋も深まりまもなく冬枯れになります
フウロウソウはたくさん仲間があるのですが
今はこれよりも大型のアメリカフウロウソウが幅を利かせています

フウロウソウは、ゲンノショウコという民間薬でもあります
いくら飲み過ぎても殆ど副作用のない薬です
お腹が痛くても飲めばすぐ効果が表れる
現の証拠だともいわれています
効能は小便不利、高血圧、腹痛、更年期障害など
まるで効能のスーパーマーケットの感があります

そんなわけで、山間部の古寺などで売られている
奈良県ならダラニスケ、長野県ならヒャクソウガン
苦くて黒い丸薬などには必ず配合されているほどです
アメリカフウロウソウも効能的にはほぼ同様だそうでして
こちらは一株でどっさりの量になります

まだ頑張るツリガネニンジン

ツリガネニンジンの花がまだ咲いていました
普通は梅雨時が最盛期ですが
ツリガネニンジンはキキョウの仲間で
全国の山野に生えています
春の若芽は山菜としておいしいもので
私も頂戴してきます、新芽の先を摘んでも
脇芽が伸びてくるので成育上心配がありません

ツリガネニンジンとは、花がお寺の梵鐘のような形で
根は朝鮮ニンジンのようなところから来ています
漢方では沙参(シャジン)と言います
サポニンを含んでいることから痰切りに効果があります
根は掘り出して薄くスライスして乾燥させておきます

他に強心剤としても効果が認められさらに真菌の抑制作用があり
皮膚病にも効果があるそうです
医食同源と言いますが、山菜としてのツリガネニンジン、花は美しく
春には新芽をいただいてください心臓が良くなり呼吸器が楽になりしかもおいしいのです

ムラサキシキブ
酔芙蓉

朝夕が寒くなってきましたが酔芙蓉はまだ頑張っています
朝には白い花が、夕方には濃いピンクの花に変わります
それで、これはお酒に酔ったのだと言うことで酔芙蓉です
アオイ科の花木でアジアに分布しています

アオイ科の花はきれいな花を咲かすものが多いです トロロアオイ
ハイビスカス、ハマボウ、モミジアオイ 他多数
この花の色が変化するのは
花弁の中でアントシアニンという色素が発生するからだそうです
だが、気温が低くなるとこの作用が低下するので
これからは白い花のままで終わることも

挿し木または種から増やせますが
高さ3メートルほどになりますので
鉢植えではやや無理があります
剪定を行えば何とかというところでしょうか
この苗木は余り流通していませんので
剪定の時に一枝分けてもらってください

金木犀

今盛んに咲いていますのが金木犀です
この花だけは内緒にできませんね、開花すれば芳香が
あたり一面漂います。ジンチョウゲと共に名花です
実は金木犀は、銀木星の変種だそうです
本家は銀木星と言うことですね

中国では金木犀の花を集めお酒に浸したものを好んで飲むようです
佳花、けいか酒と言い、その香りを楽しむのですね
日本の菊酒に似ているのでしょうか
私は下戸でお酒は飲めないので佳花酒は飲んでいません

金木犀は相当大きな木になりますので
庭植えでも少々持て余しますが
適宜の選定で樹形を保つよりほかにありません
中国では金木犀に実がなるそうです
雌雄異株で日本には雄株だけが入ってきたようです
この仲間のヒイラギもいい香りで、私は柊の香りが大好きです

ワレモコウ
ツズラフジ
ムベ

ムベはまもなく赤く色付き熟します
ムベはアケビの仲間で、日本はじめ東アジアに分布しています
アケビ同様熟した果肉はおいしいものです
ムベはアケビよりも味が濃く絶品
ただアケビは結構見つかるのにムベはなかなか見つからないのが残念です

それというのも、ムベはアケビの様に果皮が割れてこないのです
それだけ小鳥に果肉を食べられ種を広範囲に散布される機会が少ないのでしょう
ムベは漢方薬にもなります
利尿剤で腎臓に弱いところの方にはいい薬です

今でもムベの実は宮中に献上しているそうです
その由来は昔近江の国を訪ねた天皇は高齢なのにもかかわらず
元気満々の老人に、どうしてそんなに元気なのかと尋ねたところ
ムベを食べていると答えたそうです
それ以来天皇家にムベを献上することに成ったそうです

ケイトウ。アマランサス

ケイトウは真夏でも咲いていますが
本当に美しくなるのはこれからでしょう
寒さが加われば草紅葉になって全草が赤くなります
まるで花壇に炎が立ち上がるかの様になるのです
このケイトウから赤い色素が取れて食品の着色に使われます

ケイトウはヒユ科の植物です
ホウレンソウなども同じ仲間でして主に東南アジアなどで
ケイトウの若葉は食用に用いるそうです
私はまだ食べていませんが、
見るからに柔らかい若葉は結構おいしいのじゃないかと思います

アマランサスは花がしおれないというのが語源だそうで
この花をドライフラワーにすれば豪快な乾燥花ができます
世界各地でケイトウ種子もを食用にしていますが
栄養価は高く100グラム400カロリー近くにもなり
ミネラルも豊富です
種子もアステカ文明の下では主食に近かったようです

ブルーサルビア
ツユクサ

はかないものの代名詞ツユクサ
朝に花が開いても午後にはすっかりしぼんでしまうのです
恋人の移ろいの心だとも言われていますが
それにしてもいつ見ても素敵な花だと思います
野草の花でこの藍色の花は大変すくないのです
また花弁が3枚で上向きが2枚下向きが1枚
三兄弟で出世した2人と落ちこぼれの一人を表しているそうです
わたくし??もちろん下の一枚です

このツユクサの仲間に、アオバナというのがありますが
様とは、友禅染の下絵を描く色素になります
花弁を絞ってその汁で下絵を描き水洗いしますと簡単に青い色素は流れます
アオバナのない季節のため、花の汁を紙に吸わせて乾燥させ
色紙を水に浸して使うのです

ツユクサは漢方では、心臓の薬や下痢止め
むくみ浮腫を取るのに効果があるとして用いられます
ツユクサの若い芽はそのままゆでて食用にも出来ます
おひたしや天ぷらにいかがでしょうか
道端のどこにでもあるおなじみの野草です

タマスダレ
キンエノコロ

キンエノコロ金狗尾と書くのだそうです
金色の犬のしっぽと言うことですね
同じもの仲間でもネコジャラシというのがありますからいずれも動物に由来するのは面白いですね
これらはみんなイネ科の雑草でしていたるところに生えています

農家を困らす畑地雑草で抜いても抜いても生えてきます
いちど種が地面に埋まると10年は生きていて
何らかの機会があればここぞとばかりに芽出すのだそうです
通称ネコジャラシは秋のエノコログサというそうです

食料にもできる粟という穀物はこれらから改良されたもので
イヌコログサを馬鹿にしてはいけません
遠いご先祖様がこんなものをたべて命をつないできたのです
興味があればこれをドライフラワーに加工しても楽しいです
良く乾かして好みの色で染めると雑草もずいぶんいい素材になります

フウセンカズラ

フウセンカズラが実りました
風にゆらゆら揺れています、楽しいですね
無患子という高木があります(ムクロジ)
黄葉が美しい木ですが、この無患子の仲間です
無患子も黒くてかたい実を結びますが、フウセンカズラも堅い種です

どちらも同じように球形の種子です
フウセンカズラを夏の日差しを遮るみどりのカーテンにするといいですよ
蔓性植物でそのまま伸ばせば二階近くまで伸びます
元来は熱帯植物ですので、暑い夏は大好きです

発芽はすこぶる良好で、こぼれた種からも自然に芽が出てきたりします
発芽適温がかなり高いので春の終わりぐらいにまくといいでしょう
みどりの風船のようなものが種が充実すると茶色くなります
その中にお猿さんそっくりな丸い種が入っています
面白い植物です。花は白くて小さく目立ちません

秋の山道

まだ本格的な秋にはなっていませんが
これからは里山を歩くのに絶好の気候になってきます
でも時にはこんな長いものにも出会いますよ
それによく似たものにマムシグサがありますが
マムシグサはまもなく赤い実を実らせます

オトコエシが咲いていました
本来はもう少し前の時期に咲くものが
ことしの秋の高温のためかまだたくさんの花がついています
里の花畑では黄色いオミナエシが咲いていて
男女共演ですね

オトコエシは白い白米の飯
黄色いのは女が食べるアワの飯という男女差別の象徴です
道端にはノビルの花が咲いています
これはネギの仲間で、ニラの様に使うこともできます
昔はこれをご飯に炊きこんで食べてという貧しい時代もあったようです
人呼んでヒル飯、ヒルとはネギの事、この球根は確かにおいしいのです
薄紫の物はツルボ、この球根も昔は飢饉のときに掘りだして食べたといいます

モクレンの実

モクレンの実をご存知でしょうか?
この奇妙な形のものがモクレンの実です
なぜこのような形になったのか。進化の過程でそれなりの理由があるのでしょう
山に行くとコブシというモクレンの仲間がありますが
そのコブシの名前の由来は、種の形が拳に似ているからです

この赤いサツマイモのようなものの中には数個の種が入っています
やがて外皮が枯れてくると中から種が落下します
たくさんの赤いさやから落ちた種はどこに行くのでしょうか
種は糸状の物でつながっていて
強風が吹かなければ下に落ちない仕組みです

そして風が吹く日に種は旅立つというわけです
早春に美しい花を咲かせて私たちを楽しませてくれる
モクレンですが、この花びらを天ぷらにすれば食べられるそうです
しかしせっかく美しく咲いた花を食べなくても、ほかに食べられるものが
たくさんありますから実験的に食べるだけにしてくださいね

スズメ瓜
ノブドウ
ミズヒキ
ハギ

おなじみの秋を代表する野の花です
最近は本当の野の花のハギはめったに見られません
花それはヌスビトハギという種類のハギです
このハギの種は,カギ状の突起がついていて
道を行く動物や人の衣服に付着するのです

今では園芸種のハギが主流ですからこのヌスビトハギをご存じない方も多数でしょう
お月見には欠かせないハギの花ですが
今度の111日は月が美しく見えるという13夜です
満月は14日です先月のお月見はまだ月が南のほうでしたが
今度の満月では月が北の方角に上がってきます
いわゆる中天高くです

ススキの穂も出そろいハギも満開です
そしてサトイモはじめ芋類が収穫期を迎え
栗やアケビの山のおいしいものもたくさん実ります
黒豆をゆでて、月をめでつつ、軽く晩酌などいいですよね
是非11日には腫れ上がることを願っています

クズ
ブーゲンビレア
ヒガンバナ満開

わたしの大好きな花が咲きました
ご存知ヒガンバナは野に咲く花ですが
きれいなので私は自宅でも栽培しています
ことしは残暑が厳しかったので開花が少し遅れましたが
今満開です

このヒガンバナを忌み嫌う風習がありますが
なぜでしょうか?昔はこの球根が救荒食だったといいます
ヒガンバナの球根は澱粉が含まれていますが
有毒成分も含んでいます
それで球根をつぶし流水に晒して
澱粉を食料にしたといいます
だからむやみにヒガンバナを荒らさないようにと言う戒め化もしれません

そんなわけで昔は田んぼの脇などには必ず植えられていました
今では主もいなくなり廃屋となり
ヒガンバナだけが、かっての面影をしのばせてくれます
ヒガンバナは3倍体で種ができません
全国ではまれにできる黒い種を求めて
ヒガンバナハンターが夢を追っています

アンスリューム

主に温室の花として有名なアンスリューム
サトイモ科で熱帯地域に生育しています
日本では夏の間は大丈夫ですが問題は冬です
最低必要気温が10度と言いますからよほど厳格な温度管理をしないと
枯れてしまうことに成ります

しかも真夏の強光線は嫌いますし
水の与え方も停留水はだめですが、水切れにも弱い
そんな手間暇のかかる植物だからこそ
育てるほうは余計愛着がわくというものでしょうか

増やすのは株分けですがなかなかここまで到達は困難
したがって初夏によく園芸店に顔を出すのを購入し
ひと夏限りのものと割り切って
生け花よりも長持ちするから、まぁいいかぐらいに思えば気楽ですが
まもなく温室に収容の時期業者はこの際放出してきます
今からは安くても購入するのはよほどの覚悟が必要です
